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Antenna

ヘリカルアンテナ計算ツール(軸モード)

軸モードのヘリカルアンテナを設計:周波数、巻数、ヘリックス直径、巻き間隔、線径を入力すると、Krausの式による指向性、半値幅、ヌル間ビーム幅、軸比、入力抵抗、ピッチ角を求め、適用範囲外では警告を表示します。

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公式

D=15 N Cλ2Sλ,HPBW=52∘CλNSλ,FNBW=115∘CλNSλ,AR=2N+12N,R≈140 Cλ  ΩD = 15\,N\,C_\lambda^{2}S_\lambda,\quad \mathrm{HPBW} = \frac{52^\circ}{C_\lambda\sqrt{N S_\lambda}},\quad \mathrm{FNBW} = \frac{115^\circ}{C_\lambda\sqrt{N S_\lambda}},\quad AR = \frac{2N+1}{2N},\quad R \approx 140\,C_\lambda\;\Omega

参考: Kraus & Marhefka, Antennas for All Applications, 3rd ed. (2002), ch. 8; Balanis, Antenna Theory, 4th ed. (2016), §10.3.1

N— 巻数
C_λ— 1巻の周長 πD(自由空間波長単位)
S_λ— 巻き間隔(自由空間波長単位)
α— ピッチ角、tan α = S/(πD) (°)
D— 指向性(Krausの近似)
R— 軸方向給電時の入力抵抗 (Ω)

仕組み

軸モード(アキシャルモード)ヘリックスは、導体を巻数 NN のコイル状に巻いたもので、1巻きの周長は約1波長です。地板の上に立て、地板との間で給電します。自身の軸方向に円偏波のビームを1本放射し、その帯域幅はほぼ1オクターブに及びます。この組み合わせがあるからこそ、ヘリックスは衛星に向けられ、GPS の受信に使われ、パラボラアンテナの一次放射器になります。

John Kraus は1946年に最初のヘリカルアンテナを製作・測定し、観測結果をいくつかの経験式にまとめました。式は自由空間波長 λ\lambda を単位として表され、1巻きの周長 Cλ=πD/λC_\lambda = \pi D/\lambda、巻き間隔 Sλ=S/λS_\lambda = S/\lambda、ピッチ角 α\alpha(tan⁡α=S/(πD)\tan\alpha = S/(\pi D))を用います。

D≈15 N Cλ2 SλD \approx 15\,N\,C_\lambda^{2}\,S_\lambda
HPBW≈52∘CλNSλ,FNBW≈115∘CλNSλ\mathrm{HPBW} \approx \frac{52^\circ}{C_\lambda\sqrt{N S_\lambda}}, \qquad \mathrm{FNBW} \approx \frac{115^\circ}{C_\lambda\sqrt{N S_\lambda}}
AR=2N+12N,R≈140 Cλ ΩAR = \frac{2N+1}{2N}, \qquad R \approx 140\,C_\lambda\ \Omega

指向性は巻数に比例して増えるため、ビーム幅は 1/N1/\sqrt{N} に比例してしか狭くなりません。周長1波長のヘリックスで巻数を10から20に倍増すると、ビーム幅は32.89°から23.26°になります。巻数を増やすと軸比は1に近づきます。軸方向給電の場合、周長1波長の巻きでの入力抵抗は約140 Ω で、帯域全体にわたってほぼ純抵抗です。

Kraus の指向性は上限の見積もり

King と Wong(1980)は様々な長さの一様なヘリックスを測定し、Kraus の式が利得を過大評価すること、そしてその傾向は長いヘリックスほど強いことを示しました。ここでの指向性は楽観的な上限として扱ってください。このページからリンクしているアンテナシミュレーターは、同じヘリックスを地板上で NEC-2 により解析します。設計の基準にすべきなのはその結果です。

適用範囲

これらの式が成り立つのは、周長0.75〜1.33波長、ピッチ角12°〜14°、巻数3以上の範囲です(Kraus and Marhefka 第3版 第8章、Balanis 第4版 10.3.1節)。この範囲の外でも結果は表示されますが、どの境界を越えたかを示す警告が付きます。導体の直径と地板の大きさは式に含まれません。

計算例

問題: 435 MHz のアマチュア衛星ダウンリンク用の右巻きヘリックスの設計を確認します。直径220 mmで外径6 mmのパイプを12巻きし、巻き間隔は160 mmです。

ステップ1 - 波長: λ = c/f = 299792458 / 435e6 = 689.18 mm

ステップ2 - 形状の規格化: C = π × 220 = 691.15 mm、したがって C/λ = 1.00286 S/λ = 160 / 689.18 = 0.23216 α = atan(160 / 691.15) = 13.03° 3つとも軸モードの範囲内にあり、N = 12 は3を超えているため、警告は出ません。

ステップ3 - 指向性(Kraus): D = 15 × 12 × 1.00286² × 0.23216 = 42.03、すなわち 16.24 dBi

ステップ4 - ビーム幅: C_λ √(N S_λ) = 1.00286 × √(12 × 0.23216) = 1.6739 HPBW = 52° / 1.6739 = 31.07° FNBW = 115° / 1.6739 = 68.70°

ステップ5 - 偏波と給電: AR = (2 × 12 + 1) / (2 × 12) = 1.042 R = 140 × 1.00286 = 140.4 Ω

ステップ6 - 機械的な長さ: L = N × S = 12 × 160 = 1920 mm

Kraus の 16.24 dBi は上限の見積もりです。実測の利得はこれより低いため、パイプを切る前にアンテナシミュレーターで設計を確認し、140.4 Ω の給電点を50 Ω に整合してください。

実践的なヒント

  • ✓最初の1/4巻きを平らにつぶして地板のすぐ近くを通るストリップにするか、140 Ω と50 Ω の幾何平均である約84 Ω の1/4波長変成器を使って、給電点を整合します。
  • ✓地板の差し渡しは少なくとも約3/4波長にしてください。ヘリックスよりやや大きいカップ型の反射器を使うと前後比が改善します。
  • ✓必要な利得から巻数を決め、次にビーム幅を確認します。N を2倍にするごとに利得は約3 dB 増え、ビームは √2 分の1に狭くなります。
  • ✓PVC や PTFE などの非導電性の巻き枠を使い、金属の固定具は電磁界が最も強い軸上に置かないでください。

よくある間違い

  • ✗Kraus の指向性を、実測で得られる利得とみなすこと。King と Wong の測定によれば、この式は過大評価であり、その誤差は巻数とともに大きくなります。回線設計は解析値または実測値に基づいて行ってください。
  • ✗ヘリックスの巻き方向を誤ること。右巻きヘリックスは右旋円偏波を受信し、パラボラなどの反射器は旋回方向を反転させます。そのため、パラボラの一次放射器にするヘリックスは、直接放射するヘリックスとは逆向きに巻きます。
  • ✗パイプの外側で直径を測ること。Kraus の周長は導体の中心線で取るので、平均直径、つまり外径から導体径1本分を引いた値を使ってください。
  • ✗140 Ω のヘリックスに50 Ω の同軸ケーブルから直接給電すること。不整合だけで VSWR が2.8になるため、まず整合回路を入れてください。

よくある質問

1巻きの周長がそれぞれ約1波長のヘリックスです。軸方向にほぼ円偏波のビームを1本放射します。巻きが波長よりずっと小さいノーマルモードのヘリックスは、軸と直角の方向(ブロードサイド)に放射するもので、別のアンテナです。
これは Kraus の経験式で、過大評価になることが知られています。King と Wong(1980)は様々な長さのヘリックスを測定し、Kraus の予測より低い利得を得ました。その差はヘリックスが長いほど大きくなります。初期設計に使い、その後このページからリンクしているアンテナシミュレーターでヘリックスを解析してください。
Kraus の式は、ピッチ角12〜14度、周長0.75〜1.33波長、巻数3以上のヘリックスに合わせて導かれたものです。この範囲の外では式を外挿することになるため、結果は隠さずに警告付きで表示します。
軸方向給電の場合、波長で表した周長の約140倍(単位はオーム)で、周長1波長の巻きではおよそ140オームです。帯域全体にわたってほぼ純抵抗なので、固定の整合回路で十分実用になります。
Kraus の式には影響しません。式は周長、巻き間隔、巻数だけで決まります。太さは強度、損失、そしてシミュレーターの細線モデルに影響するため、計算ツールはこの値をアンテナシミュレーターに引き渡します。

方法論と参考文献

参考文献

  • Antennas for All Applications, 3rd ed. — John D. Kraus & Ronald J. Marhefka (2002), ch. 8 — Helical antennas, axial mode
  • Antenna Theory: Analysis and Design, 4th ed. — Constantine A. Balanis (2016), §10.3.1 — Helical antenna, axial-mode design equations
  • Characteristics of 1 to 8 wavelength uniform helical antennas — H. E. King & J. L. Wong, IEEE Trans. Antennas Propag., AP-28(2), pp. 291–296 (1980) — Kraus's gain formula overestimates measured gain

Reproduces Kraus's equations exactly, including the ten-turn, one-wavelength example; the doubling-N identity is exact. For a solved pattern and impedance, open the antenna simulator from this page.

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